自己理解の難しさ

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自己分析や自己理解の作業に「難しさ」を感じている人の中には

改めて自分を見つめることで、自分の「嫌なこと」や「失敗」とか「ネガティブ」なことが先に思い出される人の方が多いように思います。

そして、「自分は学生時代に人に自慢できることをやってない」「エピソードがない(少ない)と思い込んでいる」人が多い様です。

一方で「ワタシってイケてる」と思っている人は、そもそも自己分析や自己理解で悩まずに突っ走ってしまう。エピソードが豊富にあるから、テンプレートに合わせてなんとでも書ける(気がする)。 

※実はそのような人の中にも、自分を過大評価し「無理め」を狙いすぎて失敗する人もいるから要注意です。

とはいえ、「ワタシはいけてる」と思っている人は、このサイトを見ることはないと思うので、取り敢えず無視します。

自分で自分を知ることは難しい。

自己理解の難しさはそこにあります。

自分のことは自分が一番良く知っているはずなのに、実はそうではないからです。

だから、自己分析の大切な点は「自分が気づいていない自分の良さ」を見つけることになります。

よくあるケースとして、、、

自分が当たり前にできていることが実は貴方の得意技なのだけど、当たり前にできているが故に、その特性に気が付かないことが多いようです。

わかりやすい例で言うと、

CAを目指している学生が「自分には本当に自慢できるようなエピソードがないんです」とおっしゃっていたのだけど、何度も面談を重ねた後で、

「CAって体力いるけどそれはどうなの」と尋ねたところ

「小学校から高校まで皆勤賞です。一回も休んだことありません」と回答があってのけぞった覚えがあります。

CAになるには「健康」であることが大前提です。

彼女はそこを軽くクリアしているわけなので、「皆勤賞はポイント高いよ」と伝えると、最初はキョトンとしていましたが、彼女自身がその「事実」を認められたことで彼女はずいぶん自信がついたようです。

またその話しから、

「小学校のころは習い事で水泳をやっており、今でも週に一回程度、市民プールで1500メートルくらい泳いでいます」

と言うエピソードも出てきました。

※結果的にその人は日本の主要エアライン全てに内定が出ました。

彼女にとっては、「学校を休まない」「しっかり泳ぐ」と言うのは当たり前のことで、それが自己PRに繋がるとは全く考えてなかったわけです。

もちろん彼女にはCAとしてやっていけるその他の素質も持っていたわけですが、それはCAになる為に頑張って「作り出した」エピソードだったので、彼女はどうしても自分を信じることができなかったのです。

でも「ワタシは休まない女」と言う圧倒的な根拠を見つけたことで、そのほかのエピソードにも自信がついてきた、と言うわけです。

今ご披露したCAのケースは、話をわかりやすくする為に、シンプルに記載していますが、自分の最も強力な武器を自分が知らないと言うこと、気が付かないと言うことは本当に良くあるケースです。

プロの相談員と相談する意味はここにあります。

自分の知らない自分を見つけることのお手伝いをすることが、キャリアコンサルタントの一番大きな役割だとボクは思っています。

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